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台風7号接近の影響で、本年度の「中之島の精霊流し」につきましては、「開催中止」が決定いたしました。予め、ご了承くださいませ。

 

昔は、大阪の各地で見られたお盆の風物詩「精霊流し」。

故人の霊をお供え物と一緒に精霊船へ乗せて、お見送りするお盆の伝統行事です。

 

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【中之島の精霊流し】

 

DATE|2023/8/15/Tue(雨天決行/荒天中止)

台風7号接近の影響で、本年度の「中之島の精霊流し」につきましては、「開催中止」が決定いたしました。予め、ご了承くださいませ。

OPEN|16:00 (CLOSED20:00)

PLACE|玉江橋南詰西側(中之島バンクス遊歩道)

INFO|中之島の精霊流し事務局(E-Mail : info@b-a-p.com / Tel : 06-6446-0860)

 

<主 催> 北区地域活性化事業推進センター

 

 

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中之島精霊流しへのご案内 / 田野 登(民俗学研究者 文学博士)記

 

みなさんは、精霊流しということばをご存じでしょう。

盂蘭盆会に家庭でお祭りしたホトケさんを川に流すといった民俗行事です。

宗旨により、精霊流しをなさらない家庭もありますが、特定の仏教の宗派で行う行事というもの
ではありません。

 

私は、毎年、8月13日夕方、お盆にはホトケさんをお迎えし、お祭りし、お送りしています。

子どものころの玉江橋での精霊流しのことを思い出します。

阪大病院前の玉江橋は8月15日の宵には先祖さまを送る橋となる。

餓鬼さんにもヒモジイ(空腹な)思いをさせないようにと、盆棚の果物などの、お供え物を船にした
紙箱に載せて流した。

紙箱の船に蝋燭を立て、橋を降り、闇の中そーろっと川に浮かべた。

いつも、「船」が見えなくなくなるまでに蝋燭の火は消えていた。

 

そもそもお盆に来られるのはどなたなのでしょう。

わかっているようでわからないのです。

経木に戒名を書いて仏壇にお祭りする先祖さまたちとは別に餓鬼棚を設けている家庭があります。

私の家では、日に3度のお供えと一緒にあげたお茶湯をお下げする際、貯めておいて夜に四つ辻に撒きに行きます。

その時には「餓鬼に施す。餓鬼に施す」と唱えます。

亡母からは、このお盆の時期には、家に祭られぬ喉を渇かした霊が道端にいるので、お茶湯をやると
聞かされております。

 

8月15日、昼下がりともなれば、持って往んでもらうためのシラムシ(白蒸)や、白玉の送り団子も用
意します。

お供え物は足が速いからとか言って、なぜか早く往んでもらいたがりました。

夕方ともなれば、お勤めの後、仏壇のリン(鈴)を鳴らし、門口でオガラ(苧麻)を焚いて送ります。

 

ホトケさんを、どのようにして送るのか。

送り火を観光にする都市もありますが、北摂池田のガンガラ火祭りなども早くから行われております。

盛大に精霊船を仕立てたり、燈籠流しをする地方もあります。

東北地方のネブタのような睡魔を祓う行事も同系列の民俗行事です。

大阪の夏の風物詩となれば、天満天神の盛大な船渡御が挙げられます。

この行事の原形は鉾流し神事に認められます。

その神事は、夏を無事に過ごそうとする夏越の祓であり、遡れば疫病神送りにまで行き着きます。

どこか、餓鬼さんを送る精霊流しとも似てきます。

 

今、一度、精霊流しで送り出されるのはどなたかを神仏の枠組を取っ払って考えてみますと、水の都
大阪に培われた民俗文化の一端がみえてくるでしょう。

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